村上春树-《村上さんのところ》

翻译|「《村上さんのところ》- 关于电车里面的手提电话」

2016年11月8日

電車内の携帯電話について

关于电车里面的手提电话

質問:

電車に乗って、いつも不思議だなあ、と思っていることがあります。アナウンスで「携帯電話での通話は、お控えください。」とありますが、よっぽど、車内で、友達同士、大声で話している声のほうが迷惑だと思うのですが、……小さい声で、携帯電話で話すくらいは良いのでは?と思うのですが、村上さんどう思いですか?

坐电车的时候,一直觉得有一件不可思议的事情。广播会说「手提电话的通话,请控制使用。」,还有更厉害的,在电车里面,与朋友大声讲话的音量是不是也会给人带来困扰呢……如果小声的话,是不是也可以使用手提电话呢?我是这样想的,村上先生是怎么想的呢?

回答:

理由はよくわかりませんが、僕の場合、電車の中で携帯で話している人の話を聞いていると、なんだかその空間に「異界」がぐいぐいと無理に入り込んできたみたいで、落ち着かない気持ちになります。人と人が生の声で話していると、「うるさいな」と思うことはあっても、異界性みたいなものは感じられません。一つの場をとりあえず公平に共有するというコンセンサスが、携帯という個人装置の侵入によって破られるからではいかと、僕は愚考するのですが。というわけで、僕も電車の中では携帯で話してほしくないです。あくまで私見です。

虽然不太知道是什么理由,我的话,在电车里面听到有人用手提电话讲话的时候,总觉得很无理地进入到那个空间的「灵界」似的,心情安定不下来。人与人用活生生的声音说话的时候,即便有时候会想「别吵了」,也不能感觉到类似于灵界性的东西。一个人的地方暂且公平地共同拥有这样的共识,对于手提这样的个人装置的侵入来说会有破坏性,这是我个人的考虑。也因为此,我也不希望在电车里面使用手提讲话。总而言之是个人的看法。