村上春树-《村上さんのところ》

翻译|「《村上さんのところ》- 我觉得书的价格太高了」

2017年5月30日

本の値段が高いと思うんです。
我觉得书的价格太高了。

質問:

高額納税者のむらかみさんへ。

本の値段はなんであんなに高いのでしょうか。読者を一番大切にすると公言しているのなら、もう少し努力してもらいたいです。例えば、本の値段を一番安く設定した出版社で出すとかはできませんか?

しがらみがいろいろあるでしょが、作家一人の自己満足で終わらせないためにも期待しています。読者あっての小説家ですから。

文句があるなら買うな、嫌なら読むな、とは言わないでください。悲しくなるから。。。

向高额纳税者的村上先生提问。

书的价格为什么会这么高呢。如果声明把读者放在首位,那么再努力一下吧。例如,可不可以让能把书的价格设定为最便宜的出版社出版?

虽然有很多阻碍,不过希望作者不要只为了一个人的自我满足就算了。有读者才有小说家。

请不要说,要是有抱怨就别买,要是讨厌就别读。因为会让我伤心的。

回答:

たとえば小説をひとつ書いて、それを本の形にするには、多くの手間がかかっています。

本を出した後で、その本作りに関わった人々に集まってもらうと、けっこうな数になります。編集とか、営業とか、校正とか、デザイナーとか、広告とか、印刷とか、その他いろんな人がそれぞれの持ち場で仕事をしています。「値段を一番安く設定した出版社から本を出せばいい」というのもひとつの案かもしれませんが、丁寧に本を作ることも大事なんです。本というのは作家と出版社が力を合わせてこしらえていくものであって、そこには信頼関係のようなものが必要です。出版というのはただ経済原理だけで成り立っていくものではありません。そのへんのことをご理解くさだい。

ただ僕としてはできるだけ早く値段の(比較的)安い文庫本を出したいとは思っていますし、そのための努力もしています。

親本から文庫まで三年というのはあまりに長いですよね。ただ出版社にも出版社の都合があり、なかなか思うようにいかないこともあります。それからバーゲン本ももっとあっていいだろうと僕は考えています。アメリカの書店なんかに行くと、そこではちょっと前に本がすごく安く買えます。でも日本では再販制度というものがあり、それがおおっぴらにできません。

ただこれからは電子書籍が大きな意味を持っていくと思いますし、本の価格の感覚も変わっていくと思います。再販制度もおそらく見直されていくことになるでしょう。そのへんの語意が落ち着くまでには、まだ少し時間がかかると僕は考えていますが。

譬如写一本小说,然后把它变成书的形式,是需要花费很多功夫的。

书出版之后,集合与这本书的制作相关的人,就会有相当的数量。编辑啊,销售啊,校对啊,设计啊,广告啊,印刷啊,还有其他的很多人在各自的岗位上工作。「让能把书的价格设定为最便宜的出版社出版就好了」也可能是一种主意,但是小心谨慎地制作书也是很重要的。书是作家和出版社合力制作出来的,在这里信赖关系是必要的。出版并不只是有经济原理就能成立的。请理解到这些。

从单行本到文库本要三年时间的确是非常长。但是出版社也有自己的情况,也有不能按预想进行的时候。我觉得以后要有更多打折的书就好。去美国的书店的话,在前不久出版的书籍也能很便宜地买到。不过日本有再版制度,那是不能公开的。

不过我觉得以后电子书籍就有很大的意义,对书的价格的感觉也会有所改变。再版制度也有可能会重新调整。在那方面的意思安定下来之前,我认为还是需要些许时间的。