《朝》
新年が起動して、答えを求める朝が来る。湯気が上がるみたいに、目が覚めて、空高くのぼってしまった夢を、飛ぶ風船みたいに眺めている。家族以外はどんなふうに朝を受け入れるのか、知らない、私は私がちゃんと目を覚ましたのか、同じ世界に戻ってきたのか、確認したくない。鏡を見ない。
知らない音楽をただ聴きたかった。もう永遠に、次は聴けない音楽と、すれちがいたい。それなら好きになったりなんかしないで、ただ純粋にきれいって、言えるはずだった。ケーキ屋さんに行って、おいしかったケーキの名前を一つも覚えていないから外れを引く。朝も、それぐらいであればよかったのにね。
私の好きなものは夜のうちに滅んでおいて。
寂しがり屋はちゃんと死んで。
黒い瞳の中に、ぜんまいのような昨日が見える。
今日の私は、昨日の私を、無視できるから美しい。
新年伊始,渴求答案的早晨来临了。一早醒来,如同蒸汽升起一般,在空中高高升起的梦,凝视着它,就像飞翔的气球一样。家族以外的人是如何迎接早晨的呢,我不知道,我会否好好醒来,或者回到同一个世界,不想确认了。
没有看镜子。
只是想听不认识的音乐。只想永远地与之后不能听的音乐擦肩而过。如此一来,应该可以说,不要喜欢啊,只是纯粹地漂亮而已。走去蛋糕店,因为好吃的蛋糕的名字一个也记不起来所以远离了。早晨,原本只要有这个就足够了。
我喜欢的东西好像都在夜晚灭亡了。
感到寂寞的人早就死了。
在黑色的瞳孔里,能看见如同发条一般的昨天。
今日的我,因为无法无视昨日的我,所以很美。