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文 |「物語を楽しむ」

2023年6月15日

今日の夕焼けは綺麗だ。ふと頭を上げて空を見ると、飛行機一つが飛んでいた。小さい鳥のように見えるけど、近くに見ればきっと大きいよ。そういえば、最近、ほぼ毎日飛行機が見えた。空も以前より忙しくなった。

この間、「更級日記」という本を読み耽っている。これは菅原孝標女という平安時代の女性が書いた本である。彼女は小さい頃から、渇いた人は水がほしくように物語に熱い渇望を持っていた。彼女にとって、物語は何によりも大事なのだ。物語が手に入れば、昼も夜も、ずっと物語の世界に浸っていた。

こういう彼女に私は強い共感を抱いている。特に「源氏物語」を愛でいた彼女の面影は時々浮かれてくる。物語のすべてが暗記できる彼女は和歌もとても上手である。彼女が書いた日記を読むことが楽しい。春桜、秋葉、冬雪、月、さまざまな四季の風物詩のような描写がいっぱいある。満喫だ。

しかし、楽しそうな彼女の人生はいつものんびりではない。大好きな姉さんが世に去っていたあと、まるでひとりぼっちになった彼女は姉さんのことがすごく偲んだ。数年後、お父さんが別の国へ赴任しなければならないゆえに、彼女がまたお父さんと別離した。ここまで読むと、悲しくてならない。

まだ、本の半分しか読まないが、この先、彼女の人生が続いていた。私も期待している。なんか素晴らしいことが出たのではないか。例えば、恋?誰かに愛されたいという夢も実現できるかな。

月がない夜が、空が澄み渡っている。そばにいつも好きな本があるということは幸せだと思う。