村上春树-《村上さんのところ》

翻译|「《村上さんのところ》- 模仿村上春树风格的写作」

2017年1月9日

村上春樹風に書くのが流行っていますが
现在流行村上春树风格的写作

注:
イチロー是日本一名专业的棒球运动员

質問:

私はとある会社の広報部で仕事をしています。弊社は小さな会社で、なおかつ市場も消費者ターゲットも狭いので、私が広報部ニュースを発信しても社会的にはあまりインパクトがありません。
……ということで、ある日ちょっと自暴自棄になって、村上春樹風に文章を作ってニュースを発信してみました。思ったよりも社内の評判がよく、その日の社内メールは社員が村上春樹風に文章をかくという、変なブームになりました。
そこで質問です。ネットでは村上春樹さん風に文章を書く事が流行っています。まあそんな経緯もあり、私自身もその流行に乗ってみたのですが、村上春樹さん自身はその流行をどう思われていますか?
それらを読んで「こいつら下手糞だな!」と赤ペンでなおしたくなりますか?
もし村上さんがいやなら……
もちろん私たちすぐその遊びを止めます。そして心の中でこっそりやります。気分を害してしまっていたら本当におごめんなさい。

我在某家公司的广告部工作。敝公司是一家小公司,而且因为市场和目标消费者都非常狭窄,即便我那广告部发布消息也不会对社会造成太大的影响。
……是这么一回事,某天我变得自暴自弃,试着用村上春树风格写了文章发布消息。公司内部的评价比预想的还要好,那天公司内的邮件都是员工用村上春树风格写的,成了一种奇怪的热潮。
问题是。网上正流行用村上春树先生的风格写文章。事情原委还是有的,我自己也是乘着那股流行做了尝试,村上春树先生自己对这个流行是怎么想的呢?
会不会读了那个之后说「这人真够差劲的!」然后想用红笔去修改呢?
如果村上先生讨厌的话……
当然我们会马上停止这种游戏。而且心里面也会悄悄地停止。非常抱歉如果影响到您的心情。

回答:

そうですか。きっと僕には僕の文体みたいなものがあるんでしょね。僕自身はごく普通に自然に文章を書いているので、自分の文体のことなんて意識したことはほとんどありません。

もちろんいずれにせよ、文体の専売特許みたいなものを登録しているわけではありませんから、どうように真似をされてもいじくれても、まったくフリーです。気分を害するなんてどんでもないことです。僕はプロの物書きなので、僕の文体はどこまでもオープンなテキストです。
でもご自分では誰かのスタイルをそのまま真似ているつもりでも、結局はそれは一種の「自己改変」なんですよね。たとえば高校球児がイチローの打撃フォームを真似したとしても、それはイチローそっくり打つというわけではなく(体質的にも体力にも、そんなことができるわけがない)、イチローのフォームをとりあえずのフレームとして取り込むことによって、その中で自分の本来の打撃フォームをモディファイしているわれなのです。文章もそれと同じことです。そっくり誰かの真似なんてできるわけはありません。あなたはその「真似」をいわば触媒にして、あなた自身の文体を再形成しているだけです。それはある意味、とても自然な行為であると僕は思いますよ。誰に恥じることもありません。

这样啊。我必定是有像我的文体这样的东西。因为我是非常普通地在写文章,基本上没有意识到自己的文体这样的事情。

当然尽管如此,因为不可能登记文体的专利权之类的东西,所以不管如何被模仿或者被改动,完全是自由的。没什么影响心情的。因为我是专业写文章的,所以我的文体始终都是开放的文本。
不过即便自己期望能与谁的风格原封不动地模仿,那结果都是一种「自己改变」而已。例如即便高校的棒球少年模仿イチロー的击球姿势,那也不可能是イチロー一模一样的击打(个性上的也好体力上的也好,那种事情是不可能的),因为最开始整合了イチロー的击球姿势,所以在其中修改了自己的击球姿势。文章与那个是一样的事情。不可能一模一样地模仿任何人。你只是以那个「模仿」换言之作为催化剂,重新组成自己的文体而已。我想那个在某种意义上说是非常自然的行为。没有为任何人感到羞愧。